汗をかいてもデトックス効果はないそうです…

サウナ

汗をかくことは健康にいいとされています。
汗をかくことはリラクゼーション効果があり、身体の老廃物や毒素を排出するデトックス効果があるといわれています。
どのくらい老廃物や毒素が排出されるのでしょうか。
最近の研究によると汗をかいても老廃物や毒素が排出されるのはごくわずかだそうです。
2リットルの汗をかいた場合、0.1ナノグラム以下しか含まれていないことがわかりました。
通常の場合であれば、汗には肝臓や腎臓ほど毒素を排出する機能がありません。
汗をかくこと自体は健康上の利益はありますが、毒素を排出することではないと覚えておきたいところです。

そもそも汗をかくメリットとは

汗は皮膚にある汗腺から作られます。ほとんどが水分であり、体温が上がった時に身体の水分を汗として発散させることで体温を一定に保ちます。
汗には良い汗と呼ばれるものがあり、サラッとした汗のことです。少しずつ汗をかくと、塩分が少なくベタつきの少ない良い汗になります。
汗をかき始めるタイミングが早いので、体温の上がりすぎを防ぎ、心拍数の増加も抑えられます。
良い汗はほとんど臭わないことも特徴です。

老廃物や毒素は肝臓や腎臓によって処理される

老廃物や毒素の処理は肝臓や腎臓によって行われています。肝臓は精力的にデトックスを行う臓器で、アンモニアなどの有害な老廃物を化学反応によって分解し、毒素の少ない尿素などに変換します。
残りの老廃物は、血流にのって腎臓に運ばれますが、腎臓は血液をろ過するフィルターのような役割を持つ臓器です。
体内に必要な栄養は再吸収し、不要なものは尿として排出されます。腎臓は尿素をはじめ、肝臓で分解された老廃物や様々な毒素をろ過してくれるのです。

水を飲めばデトックスになる?

水を飲むこともデトックスになるとされていますが、適量が大切です。
水でも一度にたくさんの量を飲むと水中毒という健康被害が生じる恐れがあります。海外ではデトックス目的で水中毒を生じた事例もあるほどです。
水は大量ではなく十分な量を飲むことで脱水や熱中症、便秘の予防につながります。
ただ、これらは毒素を取り除く作用はないので、デトックスとはいえません。
水を飲むことは良いこととされていますが、たくさん飲めば飲むほどよいという誤解が招いたものといえるでしょう。

デトックスには長期的な効果を調べた研究はなく、有害なものもあると指摘されています。
デトックスという言葉に簡単に飛びつかないことが大切でしょう。